どうも、ふわです。
コンピュータ将棋について、遠山五段が答えている記事を読みました。
始めに言っておきますが、私は将棋が趣味で、プロ棋士の先生方を尊敬しています。
しかし遠山先生のインタビューを読んで少し思うところがあったので、語ろうと思います。
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コンピュータ将棋の歴史
私は特に専門家でもないので、ざっくりとまとめます。
コンピュータ将棋の開発は、1970年代前半から始まりました。
当初は、ルールどおりに指すのが精一杯の棋力だったそうです。
その後、2005年に「Bonanza(ボナンザ)」という機械学習を取り入れたソフトが開発され、2009年にソースコードの公開がされました。
この「Bonanza(ボナンザ)」が使用している「ボナンザ・メソッド」という手法が強いソフトを作るための礎となり、コンピュータ将棋は急速に成長していきます。
そして現在では、最強の将棋ソフト「ponanza(ポナンザ)」が将棋倶楽部24に参戦して、わずか1週間で、69勝0敗の成績で過去最高記録のレーティング3455を記録するまでに成長したのです。
ちなみに、「ponanza(ポナンザ)」は、将棋ウォーズの棋神としても使われていますので、みなさんにも馴染みのあるソフトかもしれませんね。
コンピュータとプロ棋士、どっちが強い?
以下にコンピュータ VS プロ棋士の対局結果を表形式でまとめました。
※リベンジマッチとエキシビジョンは除きました。また段位は、2016年9月現在のものです。
対局年 | 対局者 | 将棋ソフト | 手合い | 対局結果 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
2005年 | 勝又六段 | 激指 | 角落ち | プロ棋士の勝利 | |
橋本八段 | TACOS(タコス) | 平手 | プロ棋士の勝利 | ||
渡辺竜王 | 激指 | 角落ち | プロ棋士の勝利 | ||
木村八段 | 将棋ソフトの勝利 | ||||
森内九段 | YSS(ワイエスエス) | 角落ち | プロ棋士の勝利 | ||
2007年 | 渡辺竜王 | Bonanza(ボナンザ) | 平手 | プロ棋士の勝利 | |
2010年 | 清水女流 | あから | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | 平手で女流棋士に勝利 |
2013年 | 阿部(光)六段 | 習甦 | 平手 | プロ棋士の勝利 | |
佐藤(慎)五段 | ponanza(ポナンザ) | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | 平手でプロ棋士に初勝利! | |
船江五段 | ツツカナ | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | ||
塚田九段 | Puella α(プエラアルファ) | 平手 | 持将棋(引き分け) | ||
三浦九段 | GPS将棋(ジーピーエス将棋) | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | ||
2014年 | 菅井七段 | 習甦 | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | |
佐藤(紳)六段 | やねうら王 | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | ||
豊島七段 | YSS(ワイエスエス) | 平手 | プロ棋士の勝利 | ||
森下九段 | ツツカナ | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | ||
屋敷九段 | ponanza(ポナンザ) | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | ||
2015年 | 斉藤六段 | Apery(エイプリー) | 平手 | プロ棋士の勝利 | |
永瀬六段 | Selene(セレーネ) | 平手 | プロ棋士の勝利 | バグによる王手放置 | |
稲葉八段 | やねうら王 | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | ||
村山七段 | ponanza(ポナンザ) | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | ||
阿久津八段 | AWAKE(アウェイク) | 平手 | プロ棋士の勝利 | 角打たせ戦法で勝ち | |
2016年 | 山崎八段 | ponanza(ポナンザ) | 平手 | 将棋ソフトの勝利 | 2戦して2戦とも負け |
結果を見ると、13勝10敗1分で将棋ソフトが優勢ですね。
駒落ちがあったり、リベンジマッチを除いていることもありますが、
2013年以降で見ると、11勝5敗1分で将棋ソフトが優勢なのは、疑いようのない事実です。
また2015年に戦ったプロ棋士達が、練習将棋では勝率1~2割と語っていまし、プロ棋士でも勝率が7割以上と高い、千田五段も対コンピュータは勝率7%程度と語っています。
もう、ここまできたら素直にコンピュータはプロ棋士を越えていると言ってもいいでしょう。
コンピュータの方が強い!だからどうした?
コンピュータ VS プロ棋士の結果から、私は既にコンピュータの方が将棋が強いと思っています。それでも、NHK杯や叡王戦などのプロの対局を観戦し続けています。
自分では考えなかったような構想で瞬く間に攻めを成功させるプロ棋士の構想力
最後まで勝負を諦めずに難しい勝負手を放ち、それに間違えないように真剣に戦う姿
私は、そんな将棋が見たくてプロの対局を観戦しているのです!
コンピュータ同士の一旦優勢になったら揺るがない様な完全性は、求めてないんです。
人と人とのミスも駆け引きも発生する真剣勝負だから楽しいのです!
だから、プロ棋士がコンピュータより弱いとしても何も気にすることはないのです。
今まで通り、見る人を楽しませてくれるような将棋を指し続けて頂ける事をいちファンとしては、願うばかりです!
そして、今後のコンピュータ将棋との戦いでも、対コンピュータ戦術を使わずに真っ向から戦っていい勝負を演じてくれることを願っています。
対コンピュータ戦術で罠にはめて勝っても、私は全く意味がないと思いますし、そんな将棋は、見る価値がないとさえ思います。
まとめ
将棋は既にコンピュータの方が強いが、将棋のプロ同士の対局の魅力とは関係ない
プロ棋士の先生方は、今後も自分の最高の将棋を指すようにしてほしい
そして、真っ向からコンピュータに挑む勇敢な姿を是非見せて欲しいです!
(★´-ω-).。oOO[将棋の魅力は、変わらない!]